幸寿苑ブログ

2023.09.01

室内熱中症にご用心

毎日暑い日が続いていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は仕事が休みの日は暑いので自宅でゴロゴロ…

電気代が怖いのでエアコンをつけずに団扇でバタバタ…

……という冗談はさておき!!

今年は「記録的猛暑!」と言われ、ニュースや新聞では熱中症関連の報道をよく耳にしましたね。

また屋外ではなく自宅に居ながら熱中症にかかるケースが多く発生しました。

そこで本日はこの「室内熱中症」についてお話ししたいと思います。

<原因>

室内熱中症は「環境」「体の状態」「行動」の3つが互いに影響し合って引き起こされます。ひとつずつ詳しく見ていきます。

① 環境

これは 気温/室温/湿度/日当たり/部屋の狭さや風通し/エアコンの有無/熱波などの劇的な気候変化などが該当します。

② 体の状態

こちらは 年齢や体格/病気に伴う脱水状態/糖尿病や精神疾患といった持病/二日酔いや寝不足/低栄養状態などです。

とくに高齢者は暑さを感じにくい傾向にあり、加齢に伴う基礎疾患もさまざまです。熱中症リスクは高いと言えるでしょう。また高齢者の熱中症の半数以上は住居内で起きていることもわかっています。

③ 行動

激しい、あるいは慣れない運動/長時間の屋外作業/水分補給ができない状況 などが挙げられます。

屋内・屋外を問わず活動ともに水分は体から失われていきます。喉が渇いたときはすでに脱水症状が始まっていると言われています。また「喉の渇き」をそのままにしておくと体が慣れてしまい気づかないうちに…、ということもしばしばあるようです。家で過ごしているからと言って油断はできません。

このように屋内熱中症の原因となる状況について確認してきました。

ではそれを防ぐにはどのような対策をすれば良いのか、ポイントを見ていきましょう。

<<予防のポイント>>

①こまめに水分や塩分を補給する。

②通気性の良い服を着る。

人体は汗をかくことで体温調整をしています。しっかり体が汗をかけるようにこまめな水分補給を心がけましょう。ももちろん汗と共に失われる塩分の補給もお忘れずに。そしてゆったりとした服や吸湿性・速乾性に優れた服は、熱がこもるのを防ぎ、汗がすぐに渇くことで体温調整を助ける働きも期待できます。

③エアコンや扇風機を使って適切な室温や湿度を保つ。

環境省は室温28℃を一つの目安としていますが、無理せずご自身や家族が暑いと感じない温度に調節しましょう。ただし外との温度差が大きすぎると部屋から出入りするときの体への負担が大きくなるため、ときには温度でなく湿度を下げるなどで快適さを保つ工夫も必要です。

最近では寝ている間に脱水や熱中症になるケースもあるので、夜間もエアコンを使って適切な室温・湿度を保つなどの対策をしましょう。

④日光を遮ったり日陰を作る。

⑤打ち水など気化熱を利用する。

打ち水は水が蒸発するときの気化熱で地面の温度を下げる働きがあります。とはいえ水があっという間に蒸発するような状況では効果は低いようです。実施する際は朝や夕方など地面の温度がまだ低い時間帯に、日向でなく日陰に行う方が効果的です。

⑥部屋の風通しを良くする。

一般的にトイレは狭くて熱がこもりやすく、通気性も乏しい環境にあります。使用していない時はドアを開けておき温度や湿度が上がり過ぎないようにしたり、一人暮らしの方は中で何かあった時のために使用中も開けっ放しにするのも工夫の一つかもしれません。

以上のように、熱中症はいつでも、どこでも、だれでもかかる危険があります。

日々の体調の変化に気を付けるとともに、周囲の環境にも気を配ることで、この夏を健康に乗り越えましょう!